味覚の話
味の分からないやつ
味の分からない奴っていますよね。私だよ!古い?
私です。昔からそうなのですが、お袋の味が苦手です。お袋の味って何かって言うと一言では説明できませんが、私的には甘辛い味付けの料理です。
何かの煮付けとか、煮っ転がしとか、具体的には、すき焼きとか焼肉とかも入ります。
これは不幸です。
焼肉は基本塩味が好きです。タレも食べられないことはありませんが、あまり美味しとは思いません。焼き鳥系はモロ塩でないとダメです。
甘辛系で食べられるのは、カツ丼、天丼、うな丼ぐらいかな。人生だいぶ損をしています。
あと酸っぱい系も苦手です。食べられない事は無いのですがあまり美味しく感じません。
つまり、私の脳は甘いと言う信号と、しょっぱいと言う信号を同時に処理することができないのだと思います。お肉料理は基本、塩、胡椒です。
ここいら辺は幼少時の食の鍛錬が必要な気がしますね。
私の父はずっと飲食業に携わっていたので(つまり料理人)食事は全て美味しかったのです。
ただ、今でも忘れられないのですが、昔、自宅ですき焼きをやったことがあります。鉄鍋を用意し野菜と肉を焼き始めそこに醤油をかけました。そこまでは良かったのですが、何とそこに父が大量の砂糖を入れ始めたのです。私はあまりのショックに声も出ませんでした。「何て事を・・・せっかくの肉が・・・」。
その時思った事は「親父が狂った!」それだけです。今思えばすき焼きとはそんなものなのですが。しかし、初めてのすき焼きで甘辛を経験した衝撃は忘れられませんでした。勿論、食欲は駄々下がりとなり、あの口に入れたときの甘ったるい肉の味は、今でも忘れられません。
その後、外食ですき焼きを食べる機会がありました。割下という醤油様の液体を注いで食べるのです。やっぱり、ちゃんとしたすき焼きはそんな甘ったるい肉を食わせる様な事はしないだろうと思いました。しかし、「甘〜!」うちで食った時より甘いのでした。
それ以来、すき焼きは進んでは食べません。私にも甘いのと辛いのと同時に理解できる能力があれば、いろんなものを美味しく食べられるのにって思います。
一番は焼肉です。うちの家族はみんなで焼肉に行ったことがあまり、ありませんでした。一、二回ぐらい行った記憶がありますが、昔の焼肉屋ってすごく不穏な雰囲気があってすごく嫌な気持ちになったのを覚えてます。なので、味はほとんど覚えていません。
初めて友達と焼肉へ行ったのは、30歳を過ぎてからだと思います。案の定、焼肉のタレはほぼ甘辛で食欲が湧きませんでした。みんなが、とても美味しそうに食べるのを羨ましく眺めているだけでした。
もう一つ嫌いなものに豚カツがあります。そうです、ソースが苦手なのです。ソースは甘辛の上にすっぱいという二重のハンディーがあるのです。しかしこれは、醤油という新兵器を見つけたことにより見事に克服する事ができました。
味覚は人それぞれです。
最近パートナーによく言われるのは「結局、あんた醤油があれば何でもいいんじゃん」です。
正解!